海上保安大学校新入生 無人島へ船で向かう恒例の訓練

呉市にある海上保安大学校にこの春入学した新入生が、およそ20キロ離れた無人島に向けて協力しながらオールをこいで船で向かう恒例の訓練が行われています。

海上保安庁の幹部職員を養成する呉市にある海上保安大学校にこの春、入学した64人が挑戦するのは、およそ20キロ離れた上黒島まで協力しながらオールをこいで船で往復する訓練です。
新入生の気力と体力を鍛える目的で71年前から毎年行われていて、整列した新入生を前に、松山智訓練部長は「厳しい訓練になると思うが、困難は協力したら達成できるという経験をしてほしい」と訓示しました。
このあと、新入生たちは3つの班に分かれて長さおよそ10メートルの船に乗り込み、上級生などに見送られて出発すると、全員で「そーれキャッチ」とかけ声をあげながら、力いっぱい木製のオールをこいで船を進めていました。
目的地の上黒島は無人島で、新入生たちは夕方に到着してから助け合いながら1泊して、15日夕方に大学校に戻ってくる予定だということです。
訓練に参加する高津怜依さんは、「安全第一で、同期と助け合って協力していきたい」と意気込みを語っていました。