明治から昭和初期の庄原 写真展

庄原市で、明治の後期から昭和の初期にかけての写真を展示する催しが開かれています。

会場に展示されているのは、三次市に住む田森孝仁さんが集めた絵はがきから拡大した写真などおよそ80点で、明治の後期から昭和の初期にかけての庄原市内の風景などが並んでいます。
このうち、景勝地の帝釈峡で大正の後期に石灰岩でできた天然の橋の「雌橋」を写した写真は、のちに人工の湖にアーチ部分が沈んだため貴重な1枚だということです。
また、明治33年に全国で初めて畜産研究を行うための国立の牧場が整備された七塚原高原を写した写真もあり、馬2頭を使って牧草を刈る様子などが記録されています。
当時、絵はがきは災害や事故を伝える手段でもあったということで、昭和9年に帝釈峡の湖で起きた水難事故について伝えるものも展示されています。
田森さんは「絵はがきを通して戦前を見つめ直したいと思い収集しています。昔を懐かしむとともに、記録する大切さも感じてもらいたいです」と話していました。
この展示会は庄原市の「食彩館しょうばらゆめさくら」で5月13日まで開かれています。