17日夜の地震 専門家「広島で同規模地震恐れ」

広島県で震度4の揺れを観測した17日の地震について、地殻変動や地震に詳しい広島大学文学部の後藤秀昭教授は、「南海トラフ巨大地震のようなプレート境界型の地震とは異なるタイプの地震が起きた。プレート境界型は逆断層で起こるが、今回はプレートの下のほう、もっと奥のほうで、引っ張られて正断層という形で割れたものになる」と分析しました。

南海トラフ巨大地震との関連性については「今回起きた地震によりただちに急激にプレート境界型地震が起こりえるということは言えない。一方で、いつ地震が起こるのかはまったくわからない。きょうでもあしたでもプレート境界型の地震が起きてもおかしくない」と話しました。
今回のような地震が広島県でも起きる可能性については「豊後水道から、伊予灘、安芸灘にかけては、同じようなタイプの地震が繰り返し起きている。プレート境界型の地震よりも頻度が高い。震源の深さが深く、マグニチュード6の後半ぐらいで起こるという特徴がある。震源が近ければもう少し広島でも揺れが強くなると思うので、2001年の芸予地震のようなものを思い浮かべながら、対策をお願いしたい。きのうは夜、寝ていた人もいると思う。ベッドの周りに危険な物がないか、落下してくる物がないかなどいま一度点検してほしい」と話していました。