参院選大規模買収事件 藤田元広島市議 2審も有罪判決

5年前の参議院選挙をめぐり、河井克行元法務大臣から現金を受け取った罪に問われた藤田博之元広島市議会議員に、2審の広島高等裁判所は1審に続いて罰金の有罪判決を言い渡しました。

元広島市議会議員の藤田博之被告は、現職だった当時、河井元大臣から、妻の案里氏を当選させるための選挙運動の報酬と知りながら、現金あわせて70万円を受け取ったとして公職選挙法違反の罪に問われました。
藤田元市議は、「現金は陣中見舞いなどで選挙運動の報酬ではない」などと無罪を主張しましたが、1審の広島地方裁判所は去年8月、罰金の有罪判決を言い渡し、元市議側が控訴していました。
16日の2審の判決で、広島高等裁判所の森浩史裁判長は、「現金を渡した時期などに加え、元大臣は『見てやってくれ』と言って案里氏の宣伝資料が入った手提げ袋を置いていっていることから、現金に選挙運動への報酬の趣旨が含まれていたことは明らかだというべきだ。元市議もその趣旨を分かっていたことは、元大臣に領収書を渡さなかったことなどにも裏付けられていて、1審判決に誤りはない」として罰金40万円と追徴金70万円の判決を言い渡しました。