“軍用機の騒音困る”9割以上 阿多田島で市民団体調査

山口県のアメリカ軍岩国基地に近い大竹市の阿多田島で、市民団体が軍用機の騒音について住民アンケートを行った結果、回答した人の9割以上が「騒音で困っていることがある」と答えたことを明らかにしました。

このアンケートは、岩国市と廿日市市の2つの市民団体が先月、基地から北東におよそ7キロにある大竹市の阿多田島で行ったものです。
島に住む84世帯を対象に行い、52世帯53人から回答を得たということで、9日、広島県庁で結果が発表されました。
この中では、9割以上が騒音で困っていることがあると答え、このうち複数回答で▼「ラジオ・音楽が聞き取れない、聞きにくい」と答えた人が77.6%、▼「墜落などの不安・恐怖を感じる」が49%、▼「睡眠が妨げられる」が28.6%などとなりました。
健康に支障が出たことや健康に不安を感じたことがあるかとの質問に対しては▼「ある」と答えたのが35%となり、▼「ない」が42.5%、▼「わからない」が22.5%となりました。
また、岩国基地では6年前の2018年、神奈川県の厚木基地から戦闘機などが移転されましたが、それ以降、騒音がよりひどくなったと感じているか尋ねたところ▼「感じている」が87.8%、▼「感じていない」が12.2%という結果になりました。
廿日市市の市民団体の西浦紘子事務局長は会見で「住民からはこみ上げるような複雑な思いを感じた。大事な問題として広げていく必要がある」と述べた上で、今月26日に今回の結果を大竹市に報告するとしました。
※西浦さんの団体は「岩国基地の拡張・強化に反対する広島県住民の会」。