高校生が模擬裁判で論理力を競う

県内の高校生が実際の法廷で検察官役と弁護士役に分かれて論理的に主張を展開する力や質問の巧みさなどを競う模擬裁判の大会が開かれました。

この模擬裁判は広島弁護士会が5年前から開いていて、27日、広島地方裁判所で行われた大会には県内4つの高校からあわせて25人の生徒が参加しました。
裁判は被告が殺人を犯した犯人を自宅にかくまい、逃走のために10万円を渡したとして犯人蔵匿と隠避の罪に問われているという想定で行われました。
検察官役の生徒は「被告は犯人のトレーナーに血痕がついていたのを確認し、他人に見つからないよう中の見えない袋にトレーナーを入れて捨てた」として、被告が犯行を知っていたと指摘しました。
一方、弁護士役の生徒は「殺人を犯した時についた血痕だと被告は思わず、ほかの住民への配慮のために中の見えない袋に入れて捨てただけだ」として、無罪を主張していました。
裁判官の席には現職の裁判官や検察官、それに弁護士や記者などが審査員として座り、証拠に基づいて論理的な主張を展開しているかや質問の巧みさなどを採点していました。
大会に参加した生徒は「事実を客観的に捉えて結論を導くことを学びました。弁護士など法曹界への夢がより固まりました」と話していました。