道路誤り病院到着が遅れ患者死亡 備北地区消防組合

三次市にある備北地区消防組合は患者を搬送中の救急車が道路を誤ったため、病院の到着がおよそ30分遅れたと発表しました。患者は搬送先の病院で死亡したということです。

備北地区消防組合によりますと、7日午後、救急車で70代の女性を三次市内の病院から広島市内の病院に搬送するため、高速道路を走行していたところ、広島北ジャンクションで分岐点を誤り、到着が本来よりもおよそ30分遅れたということです。
女性は搬送中に車内で心肺停止となり、救急救命措置で病院に到着するまでに心拍が再開しましたが、その後、搬送先の病院で亡くなりました。
搬送先の病院の医師は「亡くなられたことの結果は変わらないが、遅延したことが全く影響ないとは言い切れない」という見解を示しているということです。
救急車には運転していた救急隊員のほか、別の救急隊員と医師が乗っていましたが、女性が心肺停止になり、助手席に乗っていた隊員が車の後部に移って、医師のサポートに入ったため、運転していた隊員1人で道路の確認を行っていたということです。
備北地区消防組合は「亡くなられた患者と家族に心よりおわび申し上げます」とコメントしています。
消防組合では事故調査委員会を立ち上げて原因を調べて、再発防止を図ることにしています。