ドローンでイノシシ駆除の実証実験 神石高原町

ドローンを飛ばして、イノシシが嫌がる周波数の超音波を上空から出して駆除する実証実験が神石高原町で行われました。

実験は町や地元の猟友会などが合同で行いました。
実験には2機のドローンが使われ、機体の下には、イノシシが嫌がる周波数の超音波を出す装置が取り付けられました。
操縦担当者がイノシシが生息するとされる山の上空およそ50メートルの高さにドローンを飛ばし、およそ15分間、ジグザグに飛行させながら超音波を発射しました。
超音波を嫌がるイノシシが逃げると予想される道の出口などでは猟友会の人たちが待機しましたが、実験の間、イノシシは姿を見せませんでした。神石高原町によりますと、2022年度に町で捕獲されたイノシシの数はおよそ1600頭と15年前の10倍に増え、農作物が荒らされる被害が相次いでいて、駆除が課題となっています。
町では、実験をもとにドローンや超音波の機能を改善して、実際の運用に向けて準備することにしています。
実験を担当した神石高原町未来創造課の中野達也デジタル推進係長は「イノシシを追い込む猟犬のかわりに、ドローンがイノシシを追い込めるならけがの心配もない。困っている農家のためにも早めの実装を目指したい」と話していました。