「PFAS」高濃度検出受け 県と東広島市が国に要望書

東広島市の水路で、有機フッ素化合物「PFAS」のうち、有害性が指摘される物質が国の暫定目標値を超え、高い濃度で検出された問題を受け広島県と東広島市は、国に要望書を提出しました。
要望書では検出地点近くにあるアメリカ軍の弾薬庫の情報公開や汚染除去の具体的な対策を示すよう求めています。

東広島市は先月、「PFAS」のうち有害性が指摘される2つの物質の合算値が、瀬野川流域など3地点で国の暫定目標値を超えて検出されたと発表し、その後、新たに周辺の井戸3か所でも目標値を超えていたことが分かっています。
こうした状況を受け、県と東広島市は19日、連名で防衛大臣、環境大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣に宛てて要望書を提出しました。
要望書では▼全国各地のアメリカ軍施設周辺で目標値を超えた検出が相次いでいるとして、アメリカ軍に対し、東広島市の川上弾薬庫について情報の公表と必要な対応を要求するよう求めています。
その上で、▼健康への影響について情報を提供して、実態調査を行うことや▼農産物などへの影響も早急に明らかにすること▼発生源特定のための調査や汚染除去の対策について具体的な方法を示すことなどを求めています。
広島県は「住民の不安払拭のため東広島市と連携して対応していく。国にはアメリカ軍関連施設の情報の公開を強く求めていただきたい」とコメントしています。