公共工事設計書を漏らし 福山市の職員が停職6か月

福山市は市が発注する公共工事の設計書を業者に漏らしたとして罰金刑を受けた51歳の職員を、停職6か月の懲戒処分にしました。

懲戒処分を受けたのは、福山市民病院の経営企画部に所属する51歳の男性職員です。
福山市によりますと、この職員はおととし9月、入札期間中だった、放課後児童クラブの水まわりの工事をめぐり、市内の業者から工事費用の内訳が書かれた設計書を見せてほしいという依頼を受けて、メールで業者に送り、この業者は工事を落札したということです。
同僚がメールを発見したことから職員が情報を漏らしていたことがわかり、市民病院が警察に刑事告発していました。
職員は業者から現金などの見返りは受けていないということですが、公契約関係競売入札妨害の罪に問われ、去年12月、広島簡易裁判所から罰金80万円の略式命令を受けました。
職員は過去にも3件、業者に情報を漏らしたと話しているということで、市は2日付けで、この職員を停職6か月の懲戒処分としました。
市の聞き取りに対し職員は「業者には急な工事で対応してもらうこともあり、良好な関係を続けたかった。いけないとわかっていたがやってしまった」などと話しているということです。
福山市民病院の金尾直樹経営企画部長は「当院に対する信頼を著しく失墜させるもので、市民のみなさまに深くおわびします」と謝罪しました。