旧陸軍被服支廠 国の重要文化財に指定

広島市にある「旧陸軍被服支廠」が19日、国の重要文化財に指定されました。

広島市南区にある「旧陸軍被服支廠」は最大規模の被爆建物で、去年11月、国の文化審議会が重要文化財の指定を文部科学大臣に答申していました。
これを受けて19日、官報に告示され、正式に重要文化財に指定されました。
県は4棟ある建物のうち3棟を所有していますが、このうち1号棟について、耐震化工事を終えた後に広島市に無償で譲渡する方針です。
今回の指定で、建物の耐震化工事の費用の半額を国からの補助金でまかなうことができるようになり、残る費用を県と広島市が折半する方向で調整を進めています。
耐震工事後の活用策について、1号棟は平和学習などの拠点として展示室や収蔵庫、講話会場などへの活用が想定されているほか、2号棟から4号棟は地域住民や観光客が利用できる図書館やホテル、飲食施設などの案が検討されています。
ただ、いずれも最終的な結論は出ておらず、今後は国と県と広島市で構成する研究会で、引き続き具体的な活用案の検討が進められる見通しです。