ICAN新事務局長 広島を初訪問

核兵器禁止条約の採択に貢献した国際NGOのICAN=核兵器廃絶国際キャンペーンの新しい事務局長、メリッサ・パーク氏が広島を初めて訪問し、原爆資料館を見学して芳名録にメッセージを書き込みました。

ICANの活動の中心を担う事務局長に去年、就任したオーストラリアの元国際開発相のメリッサ・パーク氏は、核兵器禁止条約が発効してから今月22日で3年となるのにあわせて、被爆地・広島を初めて訪問しています。
広島市の松井市長と面会したパーク事務局長は、「世界が核拡散に進むのか、対話を通じて平和を築くのか決断する時がきている。唯一の戦争被爆国の日本には、道徳面で指導的立場を果たしてほしい」と述べ、被爆地と連携して核兵器廃絶の取り組みを進める考えを伝えました。
このあとパーク事務局長は原爆資料館を訪れ、原爆が投下されて広島の街が一瞬で廃虚になる様子を映し出したホワイトパノラマなどを見て回り、最後に芳名録に「核兵器が私たちを滅ぼす前に私たちが核兵器をなくしましょう」などとメッセージを書き込みました。
そして、平和公園にある原爆慰霊碑に献花し、犠牲者に祈りをささげていました。
パーク事務局長は20日、記念講演を行うほか、被爆者や若い世代とのパネルディスカッションに臨むということです。