路面電車に車いすで乗り降り 小学生がバリアフリー学ぶ

小学生たちが路面電車に車いすで乗り降りをする体験をして、バリアフリーについて学ぶ授業が広島市で行われました。

この授業は中国運輸局が広島市中区の広島電鉄本社で開き、広島市立竹屋小学校の小学5年生54人が参加しました。
はじめに、車いすに乗る人と押す人が2人1組となって、本社の敷地の中でホームとの段差がほとんどないバリアフリー対応の路面電車への乗り降りを体験しました。
路面電車の床は地面から30センチほどの高さでスロープも設置されていましたが、小学生たちは、スロープと車両の接続部分に車いすの前輪がつっかえるなど苦戦しながら何度も車いすを押してようやく乗車していました。
その後、本社の建物内に移動して車の事故により車いすで生活している男性の講演を聞き、高齢者や障害者などに対する壁を取り除くことが社会の責任と義務になっていることを学んでいました。
参加した女子児童は「路面電車に乗るときに車いすの前輪を上げて段差を乗り越えないといけないことが難しかったです」と話していました。
また、別の女子児童は「段差で車いすを押すのが大変だったので、困っている人がいたら助けてあげたいです」と話していました。
中国運輸局バリアフリー推進課の櫻井克彦課長は、「高齢者や障害者の身になって体験をすることで、困った人を見かけたら声をかけて手伝ってもらえればと思います」と話していました。