呉 日本酒の「寒造り」が最盛期

呉市の酒造会社では「寒造り」と呼ばれるこの時期の寒さを生かした日本酒の仕込みが最盛期を迎えています。

「寒造り」は低い気温の中でゆっくりと発酵させることで米のうまみを引き出し、香りがふくよかでバランスのよい日本酒になることが特徴です。
呉市にある酒造会社では、寒さが一段と厳しくなる12月から2月にかけて毎年、日本酒の「寒造り」を行っていて、今はその作業の最盛期を迎えています。
酒蔵では、広島県産の酒米を1トンほど蒸し上げると、一部を冷ましてからこうじ菌を振りかけて、デンプンを糖に変える「こうじ」を作っていました。
このあと、「櫂入れ」の作業が行われ、均等に発酵が進むよう、杜氏が櫂と呼ばれる長い棒で丹念にこうじや酒米をかき混ぜていました。
仕込まれた日本酒はおよそ1か月発酵させたのちに完成し、大吟醸や純米大吟醸などとして2月から出荷されるということです。
杜氏の地蔵堂多紀さんは「この時期のお酒は味わい深いおいしいお酒に仕上がります。温まるので寒い時期ほど日本酒はいいと思います。家族で一緒に飲んでもらいたいです」と話していました。