正月料理に“ワニ”と呼ばれるサメの入荷ピーク 広島 三次

広島県三次市の店では地元で「ワニ」と呼ばれ、県北部の正月料理に欠かせないサメが入荷し、新年を迎える準備が進められています。
三次市など広島県北部の山間部では物流が発達していなかったころにほかの魚より傷みにくいとされるサメを刺身にして食べていた習慣がいまも残っています。
三次市で食品や雑貨などを販売している藤田恒造さんの店では毎年、この時期になると正月料理用の「ワニ」の入荷がピークを迎えます。
28日も和歌山県で水揚げされた「アオザメ」2匹が入荷し、藤田さんが手際よく包丁で切り分けて、パックに詰めると、早速、地元の男性が買い求めていました。
藤田さんによりますと、最近では県外からも「ワニ」の注文が入るということです。
藤田さんは「この地域で正月や祝いの時にごちそうとして食べられてきた伝統文化なので、もっと多くの人に知ってもらって残していきたいです。正月はふるさとの味に触れる機会なので、ぜひ、おいしく食べてもらいたいです」と話していました。