広島大「放射光」使って半導体など開発へ

日本の研究力の底上げを図ろうと、国が進めている新たなプロジェクトに選ばれた広島大学は、「放射光」という特殊な光を使い、半導体や再生医療といった分野での新たな開発につなげる研究を進めることにしています。

日本の研究力の低下が指摘される中、文部科学省は地域の中核となる大学や特定の研究分野に強みを持つ大学に対して、人件費や設備費用などを重点的に支援するプロジェクトを開始し、広島大学など12の大学の提案が採択されました。
広島大学の提案は、東広島キャンパスにある施設などで、「放射光」という特殊な光を使って物質の細かな構造や性質を分析し、半導体や再生医療、それに薬など幅広い分野での新たな開発につなげるというものです。
広島大学の越智光夫学長は、26日に広島市内で記者会見を開き、「地域の中核で特色ある研究を行う大学を支援することで、将来的には日本の科学技術力は十分上がっていくと思う」と、採択された意義を強調しました。
広島大学は、連携する神戸大学とあわせて、5年間で最大およそ55億円の支援が受けられる計画です。