広島市初の「デマンド型乗り合いタクシー」試験運行

高齢者などの通院や買い物の移動手段を確保するため、路線を定めず予約がある場合にのみ運行する「デマンド型乗り合いタクシー」の試験的な運行が、広島市で初めて始まりました。

「デマンド型乗り合いタクシ−」の運行が始まったのは、広島市東区の戸坂地区です。
この地区には坂道が多く、高齢者を中心にバス停までの移動が難しいという声が上がっていました。
このため地区の社会福祉協議会が広島市で初めて「デマンド型乗り合いタクシ−」の試験的な運行を始めることになり、20日、関係者が出席して出発式が行われました。
車両は最大2台で、月曜日から土曜日の午前9時から午後4時まで1時間間隔で、利用者の自宅と地域のスーパーマーケットや病院など24か所の乗降ポイントとの間を運行します。
料金は大人1人350円、子どもや障害のある人とその介助者は100円で、電話で予約しほかの利用者がいれば、乗り合わせて利用します。
地域で暮らす80代の女性は、「今は車を利用していますが、いずれはぜひ利用したいです。地域には坂が多く、高齢化していることもあって、病院に行く時などに助かると思います」と話していました。
試験期間は1年間で、利用状況を踏まえ台数や料金、乗降ポイントなどを再検討した上で、来年の12月下旬から本格的に運行する予定だということです。