広島市長が職員向けの研修で「教育勅語」引用

平成24年度から広島市の新規採用職員向けの研修などで、「教育勅語」の一部が引用されていたことが分かりました。
松井市長は「教育勅語そのものを再評価すべきとは考えていないが、その中に評価してもよい部分があった事実を知っておくことは大切だ」としています。

広島市によりますと平成24年度以降の広島市の新規採用職員と新任課長級職員の研修で毎年、松井市長が教育勅語の一部を引用して講話していたということです。
引用されていたのは「爾臣民兄弟に友に博愛衆に及ぼし学を修め業を習い知能を啓発し進んで公益を広め世務を開き」という部分です。
今年度、配布された資料には、引用部の英訳とともに、「われわれの先輩が作り上げたもので良いものはしっかりと受け止め後輩につなぐことが重要」と記されています。
松井市長は「中身をよく見て多面的に物事を捉えることが重要であることを説明する中でその一例として紹介している。教育勅語そのものを再評価すべきとは考えていないが、その中に評価してもよい部分があった事実を知っておくことは大切だ」としています。
市では来年度以降の研修でも引き続き教育勅語を取り上げる方針だということです。