カザフスタン外交官が講演 次回核兵器禁止条約会議の議長国

再来年の核兵器禁止条約の締約国会議で議長国となるカザフスタンの外交官が、広島市内で講演を行い、「核保有国に条約へ批准してもらえるよう粘り強く働きかけたい」と訴えました。

講演会は核兵器のない世界の実現を目指す市民団体が開き、広島市中区の原爆資料館の会場にはおよそ50人が集まりました。
講師は駐日カザフスタン大使館のクルマンセイト・バトルハン公使参事官が務めました。
この中でカザフスタン北東部のセミパラチンスク核実験場では、旧ソ連時代の40年間に450回余りの核実験が行われ多くの住民が被爆したほか、実験場が閉鎖された後も土壌などに含まれる放射性物質によって深刻な健康被害が続いていると説明しました。
その上で、再来年に開かれる核兵器禁止条約の締約国会議ではカザフスタンが議長国となることから、「核の不拡散に向けて核保有国に条約への批准やオブザーバーとして参加してもらえるよう粘り強く働きかけたい」と強調しました。
参加した高校生は「核の問題を自分ごととして考えることが廃絶に向けて大切だと思いました。カザフスタンでの被害の状況などを今後、多くの人に発信していきたいです」と話していました。