食品大手 マルハニチロが広島工場 撤退決める

食品大手のマルハニチロは去年9月に大規模な火災が起きた広島市中区の冷凍食品を作る工場について再建には多額の費用が必要になることから撤退することを決めました。

広島市中区江波沖町にある「マルハニチロ広島工場」は去年9月に火災が発生し、けが人はいませんでしたが、施設のほとんどが焼けました。
この工場では当時、シューマイや弁当用の冷凍食品などを作っていましたが、火災の後、工場は1年以上にわたって操業を停止し、会社は今後の対応を検討してきました。
関係者によりますと、再建には多額の費用が必要になることから今月、撤退することを決めたということです。
去年9月の時点でこの工場にはおよそ450人の従業員が働いていて、会社では異動を打診してきましたが、山口県などの工場で働き続ける従業員がいる一方で、地元に残りたいとして退職した従業員もいるということです。
マルハニチロは「1960年の竣工時から広島で長年、工場の運営を通じて地域に貢献してきましたが、撤退せざるを得ないのは苦渋の決断でした」とコメントしています。