原爆ドーム 世界遺産登録27年で集会

広島市の原爆ドームがユネスコの世界遺産に登録されてから7日で27年となるのにあわせて被爆者団体などが集会を開き、核兵器廃絶に向けた運動を強化していくことを確認しました。

広島市中区の原爆ドームは、27年前の1996年12月7日にユネスコの世界遺産に登録されました。
これにあわせて7日は原爆ドームの前に被爆者団体や労働組合など12の団体の関係者およそ60人が集まり、慰霊碑に花を手向け、黙とうをささげました。
このあと集会の代表者が、世界では核の脅威が高まる中、1日までニューヨークで行われた核兵器禁止条約の締約国会議に、日本政府がオブザーバーとして参加しなかったことを批判しました。
そのうえで「ヒロシマの果たす役割は重い。私たちは『原爆ドーム』の世界遺産登録の意義を再認識し、国内外の世論喚起をはかるとともに、被爆の実相を着実に次代に継承していくなど、核兵器廃絶と世界の恒久平和実現に向けた運動を強化していかなければならない」と誓いのことばを述べました。
集会に参加した広島県被団協の箕牧智之理事長は「原爆ドームは核兵器廃絶への世界的な象徴になっている。世界の平和に向けてこうした行事は続けていかなければならない」と話していました。