旧陸軍被服支廠 将来の活用イメージまとまる

国の重要文化財に指定される広島市にある「旧陸軍被服支廠」について、広島県などは将来的な活用のイメージを取りまとめました。
4棟ある建物のうち1号棟は平和学習などに、2号棟から4号棟は地域住民や観光客向けに活用することを想定しています。

広島市南区にある「旧陸軍被服支廠」は最大規模の被爆建物で、国の文化審議会が11月に重要文化財の指定を答申し、早ければ来年1月にも指定される見通しです。
4棟ある建物のうち3棟を所有する広島県と1棟を所有する国それに広島市で構成する研究会がとりまとめた現時点での将来的な活用のイメージが、6日、県議会の総務委員会で示されました。
それによりますと、1号棟は平和学習などの拠点として展示室や収蔵庫、講話会場などへの活用が想定されています。
また、2号棟から4号棟は図書館や多目的ホール、物販施設など地域住民が日常的に利用できる施設のほか、ホテルや飲食施設など宿泊や観光拠点としての活用も想定されています。
これに伴い、エレベーターの設置や壁に新たな開口部を設けることなども含め建物の現状変更について内容を整理し、今後、文化庁と協議していくとしています。
被服支廠をめぐっては、県が所有する3棟のうち1棟を広島市に無償で譲渡する方向で協議が行われていて、国と県と市で構成する研究会で引き続き具体的な活用案を検討していくことにしています。