原爆資料館 待ち時間対策で展示分散やチケットネット購入へ

G7広島サミット以降入館者が増加し、長時間の待ち時間が問題となっている広島市の原爆資料館について、市は、期間を限定して別の施設に展示を分散させるほか、インターネットでチケットを購入するシステムを導入し、予約枠を設ける方向で調整していることが分かりました。

広島市の原爆資料館は、新型コロナウイルスの影響がおさまり修学旅行生が回復しているほか、G7広島サミット以降の外国人旅行者の増加などで今年度の入館者数は10月の時点で127万人あまりと、すでに昨年度全体の入館者数を上回っています。
このため資料館では平日も入館を待つ人たちで行列ができ、8月には最大で2時間の待ち時間が発生して資料館には行列のため入館を諦めたなどの苦情が寄せられていました。
こうした状況を受け、広島市は現在は館内の窓口でしか販売していないチケットをインターネットでも購入できるシステムを試験的に導入し、開館時間を延長して予約のみを受け付ける枠にする方向で調整していることが関係者への取材で分かりました。
また、インターネットでチケットの販売状況を表示し、混雑状況を確認できるようにすることも検討されています。
さらに、特に混雑する8月は同じ平和公園内にある国の追悼平和祈念館に被爆に関する資料などを分散して展示する方向で調整しているということです。
市はこうした混雑対策を早ければ今年度中から実施したい考えです。