平和大橋の欄干に複数の亀裂 補修始まる

世界的な彫刻家、イサム・ノグチ氏がデザインした広島市の「平和大橋」の欄干に複数の亀裂が見つかったことを受け、市は28日から応急的な補修作業を始めました。
平和公園の東側を流れる元安川にかかる「平和大橋」は1952年に完成した長さ約85メートルの橋で、世界的な彫刻家イサム・ノグチ氏が欄干のデザインを担当しました。
ことし9月、橋の北側の欄干のコンクリート製の柱に最大で幅約2ミリ、長さ約90センチにわたる亀裂が確認され、広島市は28日から応急的な補修作業を始め、業者がひび割れを埋めるためのシール材を亀裂に沿って表面に塗っていきました。
今後、シール材が固まれば亀裂の内部に樹脂を注入し、その後、塗装をして仕上げるということで、市は来月12日までに一連の作業を終えたいとしています。
広島市中区役所維持管理課の長尾昌洋課長は「橋の欄干は平和を象徴するシンボルなので適切に対応していきたい」と話していました。
「平和大橋」は5年前にも欄干のひび割れた部分を補修したり、塗装を完成当時の状態に修復したりしていて、市は専門家に相談して、抜本的な対策も検討しています。