買い物困難な高齢者を支援 福山市でロボットの実証実験

買い物に出かけるのが難しい高齢者の支援につなげようと、福山市は、自宅でロボットと会話をしながら食料品などの注文ができる新たなサービスの実証実験を始めました。

福山市では高台の団地などで住民の高齢化が進み、日々の買い物が課題となっているケースがあります。
こうした中、市は、東京のスタートアップ企業や地元でドラッグストアを展開する企業などと協力して、自宅でロボットと会話をしながら買い物ができる新たなサービスの実証実験を始めました。
実験に使うのはスタートアップ企業が開発した高さ20センチほどのロボットで、操作ボタンは2つしかなく、機械が苦手な人でも使いやすくなっています。
20日、福山市大谷台に住む89歳の一人暮らしの男性が実験に参加する様子が公開され、男性が自宅でロボットと会話をしながら、米やティッシュペーパーなどの日用品を注文していました。
男性がロボットに話しかけた音声の情報はテキスト化されて、オンラインでつながっているドラッグストアの端末に表示されるということです。
市では来年1月まで実証実験を行い、高齢者や企業の声を聞いて本格的な実施につなげるかを検討するということです。
参加した高齢者は「ふだんは1時間半かけて買い物しているが、自宅で座ったまま買い物できて便利です」と話していました。
福山市デジタル化推進課の藤井寛課長は「住民どうしの助け合いなどマンパワーで行ってきたことをロボットが介することで少ない人でも行えれば、今後も持続可能なビジネスになると期待しています」と話していました。