西日本豪雨で犠牲 女の子をしのぶ石碑設置 福山市駅家町

5年前の西日本豪雨で、福山市のため池が決壊し、当時3歳の女の子が亡くなった場所に、女の子をしのぶ石碑が設置されました。

2018年に発生した西日本豪雨では、福山市駅家町にあるため池が決壊し、近くの住宅にいた当時3歳の甲斐朱莉ちゃんが巻き込まれて亡くなりました。
来年の七回忌を前に、朱莉ちゃんが生きた証し残そうと、家族が住宅の跡地に石碑を設置し当時一緒に住んでいた祖父の恭隆さんが石碑に巻かれた白い布を取り外しました。
「朱莉 命の碑」と彫られた高さ1メートルほどの石柱の横に銘板も設置され、精いっぱい生きた朱莉ちゃんの命の証しを伝えるために建てたことが記されています。
福山市によりますと豪雨で決壊したため池は耐震化をして復旧工事が完了しています。
一方で、大雨の際などにリスクのある市内のため池のうち、管理者が確認できないため池は142か所あり、市はこれらについて7年後の2030年度までに廃止する方針を決めています。
祖父の恭隆さんは「彼女がここに生きていたことを強調するため『命』という言葉を入れた。静かな集落にも災害がやってきて幼い子どもの命が奪われることがあると、みなさんの心にとめていただきたい」と話していました。