三次 「鵜飼」テーマの展示会

三次市の夏の風物詩として知られる「鵜飼」をテーマにした展示会が県立歴史民俗資料館で開かれています。

「鵜飼」は漁具ではなく鵜の習性を利用して魚を捕る漁法で、450年以上の歴史のある「三次鵜飼」は県の無形民俗文化財に指定されています。
三次市の県立歴史民俗資料館には鵜飼をテーマに集められた資料およそ130点が展示されています。
このうち群馬県高崎市の古墳から出土した「鵜形埴輪」は5世紀末ごろの埴輪で首にひもをかけられた鵜が魚を捕らえた瞬間がかたどられていて、古くから鵜飼が行われていたことがわかります。
また、京都国立博物館が所蔵する鵜飼をモチーフにした江戸時代の着物は、空を飛び交ったり水辺を泳ぐ鵜や舟が刺繍で表現されています。
このほか「三次鵜飼」を紹介するコーナーには現在使われている鵜を操る鵜匠の衣装や川面を照らす照明などの漁に使われる道具が展示されています。
県立歴史民俗資料館の葉杖哲也主任学芸員は「三次鵜飼だけでなく全国の鵜飼の資料を集めていてなかなか見ることができないものもあるのでぜひ見てもらいたい」と話していました。
この展示会は今月26日まで開かれています。(月曜日休館)