「エキニシ」火災から2年で消防訓練

JR広島駅近くの飲食店街通称「エキニシ」で、住宅や飲食店など30棟が焼ける火事が起きてから今月で2年となり、飲食店などを対象にした消防訓練が行われました。

14日行われた訓練には、飲食店の店主などおよそ30人が参加し、はじめに消防の担当者から日ごろからコンロのそばに燃えやすいものを置かないことや、ダクトなどを定期的に清掃することが、火事を防ぐために重要だと教わりました。
このあと、店舗で火事が起きたことを想定した訓練が行われ、火元の飲食店のオーナーが「火事だ」と大きな声で近隣に伝えると、周囲の店の店主などが素早く消火器を持って集まっていました。
エキニシの飲食店などが参加する自治会では、おととしの火事を受けて町全体で火事を起こさない取り組みを進めようと、クラウドファンディングを活用し店舗や路地におよそ30個の消火器を設置しています。
酒店を営む佐久間敬さんは「火災やコロナが重なった2年前は、エキニシが終わるのではないかという暗い雰囲気でした。火災から2年がたって記憶が薄れつつあるので、訓練を通して防火に対する気持ちを高めないといけないと思います」と話していました。
広島市南消防署の近重達夫予防課長は、「このエリアは古い木造建築物が密集して火事が起きたら延焼する危険性があります。空気が乾燥して火災が起こりやすい時期なので十分気を付けてください」と話していました。