広島電鉄の中間決算 4年ぶりに最終黒字を確保

広島電鉄のことし4月から半年間のグループ全体の決算は、路面電車やバスの利用者数が新型コロナ感染拡大前の8割ほどに回復したことからこの時期としては4年ぶりに最終黒字を確保しました。

広島電鉄が発表したことし4月から半年間のグループ全体の決算は、売り上げが前の年の同じ時期と比べて9%増えて141億7400万円、最終的な損益は前の年の4200万円の赤字から一転して2億3400万円の黒字となりこの時期としては4年ぶりに最終黒字を確保しました。
これは、去年11月に導入した広島市中心部の運賃均一エリアで定期券の販売が伸びたことや観光需要の高まりに伴って、路面電車とバスの利用者数が新型コロナの感染拡大前の8割ほどに回復したことに加えて不動産分野では住宅用地の分譲販売が好調だったためです。
広島電鉄の椋田昌夫社長は「赤字が続くなかでも設備投資を進めていたので厳しい予想をしていただけに、黒字転換にほっとしている。来年9月から導入予定の新しい乗車券システムでは一緒に導入する会社を増やしながら、利用しやすくなるよう工夫していきたい。人口減少や少子高齢化が進み、新たな形にシフトしないと公共交通は存続できないという危機感を持って取り組んでいきたい」と話していました。