サミットの茶室再現して交流 ハノーバー市と姉妹提携40年

広島市とドイツのハノーバー市による姉妹都市の提携から40年になるのにあわせて、G7広島サミットの関連行事でも使われた地元に伝わる茶の湯の流派の茶室がドイツで再現され、両市が交流を深めました。

広島市とドイツ北部のハノーバー市が姉妹都市の提携を結んでからことしで40年となり、3日からハノーバー市内で記念の展覧会が始まりました。
会場には、江戸時代の広島藩の家老が始め、いまも続く茶の湯の流派「上田宗箇流」の茶道具や茶室が飾られ、広島が原爆の被害から復興し、平和と文化を重んじているというメッセージが込められています。
開始を祝う行事には松井市長も訪れ、さらなる関係の発展を呼びかけたあと、流派の家元が茶の湯の魅力などを説明しました。
また、ことし5月のG7広島サミットの関連行事として、首脳の配偶者をもてなした茶室が再現され、お点前を鑑賞したり、抹茶と和菓子を味わったりして交流を深めていました。
60代のドイツ人の男性は「40周年とはすばらしい。関係が末永く続いてほしい」と話していました。
家元の上田宗冏さんは「幸い被爆を免れた古い美術工芸品もドイツの人たちにぜひ見て頂きたい」と話していました。
松井市長は「第2次世界大戦を経験したハノーバーとは過去の苦難を乗り越え平和を追求する思いを共にすることができる。よい関係を続けたい」と話していました。