広島東照宮・本地堂 解体修理終わり報道公開 春慶塗で復元

広島市東区にある「広島東照宮」の本地堂のおよそ2年に渡る解体修理が終わり、24日、報道陣に公開されました。

広島市東区の「広島東照宮」は徳川家康をまつる神社で、およそ400年前に建てられ、本地堂や唐門などは被爆建物に指定されています。
このうち、本地堂は老朽化に伴い、おととし8月から9月末までの間、建立後、初めてすべての部材を取り外した解体修理が行われました。
修理の過程では本地堂の全体に木目を浮き出す高い技法の「春慶塗」が施されていたことが分かり、建物の内外をこの技法を使って塗装し、創建当初の重厚で荘厳な美しさが復元されています。
広島東照宮によりますと、建物の外部を「春慶塗」で塗装した建物は、全国でも例がないということです。
解体修理の設計管理を担当した佐藤明生さんは「特殊な塗装があり、調査で悩ましいこともありましたが、貴重な建造物を維持してきた皆様の気持ちが伝わればいいなと思います」と話していました。
また、広島東照宮の久保田実技宮司は「想像以上に立派にできていて、感動しています。広島市の宝ですので、みなさんに親しみを持って見ていただきたいです」と話していました。