原爆遺跡と西条酒蔵群 国の史跡へ

広島市内の6つの被爆建物からなる「広島原爆遺跡」と東広島市にある「西条酒蔵群」が新たに国の史跡に指定されることになりました。
これは、国の文化審議会が、20日、文部科学大臣に答申しました。
このうち広島市の「広島原爆遺跡」は、今の平和公園レストハウスの旧燃料会館、旧日本銀行広島支店、旧本川国民学校校舎、旧袋町国民学校校舎、多聞院鐘楼、それに旧中国軍管区司令部防空作戦室のあわせて6つからなり、いずれも被爆の痕跡や実相を伝える遺跡だとして答申されました。
また、東広島市の「西条酒蔵群」は、白牡丹酒造延宝蔵、賀茂鶴酒造一号蔵、旧広島県醸造試験場、福美人酒造大黒蔵の4か所からなり、近代に発展して現在も続く全国屈指の酒蔵群であり、近代酒造業の拡大の変遷が分かることなどが答申の理由となっています。
広島市や東広島市によりますと、広島の被爆建物が国の史跡に指定されるのは平成7年の原爆ドーム以来で、酒蔵の指定は全国でも初めてだということです。
いずれも今後、国の史跡に正式に指定される見通しで、県内の国の史跡は、特別史跡の2件を含めてこれで31件となります。