上関町議会 使用済み核燃料の保管施設 視察費用の予算案可決

使用済み核燃料の中間貯蔵施設の建設に向けた調査が進む中、山口県上関町の9月定例議会では希望する住民らに使用済み核燃料の保管施設を視察してもらうための費用などを盛り込んだ補正予算案が可決されました。

使用済み核燃料を一時保管する中間貯蔵施設の建設計画をめぐって、町は8月、建設に向けた調査を受け入れる考えを表明し、中国電力による文献調査などが進められています。
こうした中、上関町の9月定例議会では、希望する住民らに茨城県の東海第二原子力発電所にある使用済み核燃料の保管施設を視察してもらうための費用、920万円余りを盛り込んだ補正予算案の採決が行われました。
採決に先立って西哲夫町長は「施設を直接、見てもらうことでその是非を判断してほしい」と述べました。
このあとの討論では、「原子力の安全性を信じる、信じないで平行線になる。対立を生む視察には反対だ」とか、「感情論ではなく先進地を視察し、現実にもとづいて議論していくべきだ」といった意見が出ていました。
続く採決で視察のための費用を含む一般会計の総額で1億6500万円余りの補正予算案が賛成多数で可決され、議会は閉会しました。