“マスク拒否で搭乗拒否は不当”元呉市議の訴え却下 広島地裁

去年2月、北海道の空港でマスクの着用を拒んだことを理由に飛行機の搭乗を拒否されたのは不当だとして、呉市の元市議会議員が機長による命令を取り消すよう求めた裁判で、広島地方裁判所は「訴えの利益がなく不適法だ」として却下しました。

谷本誠一元呉市議会議員は、市議だった去年2月、北海道にある釧路空港の離陸前の飛行機でマスクの着用を拒んだのに対し、乗務員の職務を妨害したことなどを理由に機長の命令で搭乗を拒否されたのは不当だとして、航空会社のエアドゥに命令の取り消しなどを求めていました。
29日の判決で広島地方裁判所の吉岡茂之裁判長は、「機長の命令による制約は飛行機を離れた時点で終了していて、命令を取り消しても回復される法律上の利益はない。原告が求める命令の取り消しは訴えの利益がなく不適法だ」などとして、訴えを却下しました。
また、損害賠償の請求については理由がないとして棄却しました。
元市議は控訴する方針だということです。