「旧陸軍被服支廠」活用方針決まれば国重文指定へ速やかに審議

岸田総理大臣は、平和記念式典に出席したあとの記者会見で、広島市にある最大規模の被爆建物「旧陸軍被服支廠」について、広島県などが建物の活用方針を決定すれば、国の重要文化財に指定するための審議を速やかに進めていく考えを示しました。

この中で、岸田総理大臣は、「旧陸軍被服支廠」について「私の地元にある建物で、被爆当時の姿を残す貴重な建物だと認識している」と述べました。
その上で、広島県が求めている国の重要文化財への指定については、「文化財指定にあたっては保存だけではなく、活用についても地元で方針を定めてもらう必要がある。今後、広島県などにおいて建物の活用方針が定まれば、文化財指定の文化審議会の審議と国の関連事業を通じた支援を速やかに行う」と述べました。
会見のあと、広島県の湯崎知事は記者団に対し「かなり前進した発言で、安全対策への財政支援をお願いしてきたことがしっかりと受け止められた結果だと考えている。活用方法の最終的な結論を出すには時間がかかるが今後、広島市や関連する団体などと調整していきたい」と述べました。