工場作業員が最大約40ミリシーベルト被ばく

ことし6月、三原市の工場で、放射線を使って配管の検査を行っていた作業員2人が、最大でおよそ40ミリシーベルトの被ばくをしていたことがわかりました。
原子力規制庁や会社によりますと作業員の健康状態に異常はみられず、周囲への影響もないとしています。

原子力規制庁によりますと3日、三原市に本社のある検査会社「テクノス三原」から、ことし6月29日に市内の工場で、作業員の男性2人がそれぞれ39.5ミリシーベルトと24ミリシーベルトの被ばくをしていたと報告があったということです。
作業員は、放射線を出す装置を使って溶接した配管に傷や穴がないかを確認する作業を行っていましたが、本来、作業を行う部屋から出て遠隔で操作するところ、何らかの理由で、室内にとどまったまま、5時間ほど作業にあたっていたということです。
放射線を扱う業務の従事者は、年間の被ばく線量の限度が50ミリシーベルトとされていますが、1回の作業で計画していない被ばく線量が5ミリシーベルトを超えると、国に報告するよう法令で定められています。
原子力規制庁や会社によりますと2人はすでに医療機関を受診していて、健康状態への影響は現時点ではみられず、周辺環境への影響もないということです。
テクノス三原は、「作業手順に問題があったかどうか調査を行っているが、再発防止を含めて適切に対応していきたい」としています。