県の最低賃金平成14年以降最大 時給970円で答申

広島県の最低賃金について、広島労働局の審議会は、40円引き上げて、時給970円とする答申をまとめました。
引き上げ額は平成14年度以降で最も大きくなっています。

最低賃金は企業が労働者に最低限支払わなければならない賃金で、厚生労働省の審議会は先月、地域別の引き上げ額の目安を示し、広島県は40円となっていました。
これを受けて広島労働局の審議会は4日、労働組合や経営者などの代表による協議をふまえて国が示した目安どおり、時給を現在の930円から、40円引き上げて970円とするよう広島労働局長に答申しました。
40円の引き上げ額は、最低賃金が時給で示されるようになった平成14年度以降で最も大きくなっています。
答申ではこのほか、中小企業などが賃上げしやすい環境を作るため、政府に支援策の拡充を求める要望なども盛り込まれました。
答申を受けて広島労働局の釜石英雄局長は「改正が行われた場合、最低賃金額を県民にしっかりと伝えるとともに、賃上げに関する支援策を事業者にも周知していく」と述べました。
新たな最低賃金はことし10月から適用される見通しです。