大規模買収事件 佐藤一直元県議に有罪判決 広島地裁

4年前の参議院選挙をめぐり、河井克行元法務大臣から現金を受け取った罪に問われた佐藤一直元広島県議会議員に、広島地方裁判所は有罪判決を言い渡しました。

元広島県議会議員の佐藤一直被告は、河井元大臣から、妻の案里氏を当選させるための選挙運動への報酬と知りながら現金30万円を受け取ったとして公職選挙法違反の罪に問われ、これまでの裁判では「自身の県議選への当選祝いという認識だった」と無罪を主張していました。
26日の判決で、広島地方裁判所の後藤有己裁判長は、「無投票で県議選に当選したのは現金を受け取る2か月も前で、当選祝いとしては不自然さが否めない。現金交付の時期や金額などからすると、選挙運動への報酬が含まれていたことは明らかだ」と指摘しました。
そのうえで、「元大臣からの現金受領の求めを拒みにくかったことは否定できないが、当時は現職の県議会議員として公職選挙法を順守し行動することが強く求められる立場にあり、刑事責任は軽視できない」として、罰金20万円と追徴金30万円の判決を言い渡しました。
判決のあと、佐藤元議員は控訴する考えを示しました。