高速道路公社と知事らが会議 トンネルの早期完成と安全求める

広島市の広島高速5号線の「二葉山トンネル」の建設で、工期の延長などのトラブルが相次ぐ中、広島県の湯崎知事や広島市の松井市長が事業を進める広島高速道路公社と意見を交わしました。
この中で公社に対し、トンネルの早期の完成を望む一方地域住民の安全などに配慮して対応することなどを求めたということです。

広島市東区の「二葉山トンネル」は県と市が出資する広島高速道路公社が5年前に掘削を開始しましたが、近くの住宅地で地盤の隆起が見つかり、先月までのおよそ半年間作業が中止するなど工期がたびたび延長しています。
このため、工事費は予定より増える見通しとなっているほか、地域住民から工事による騒音や振動の影響を訴える声も出ています。
21日は、このトンネル工事などをめぐって湯崎知事や松井市長が広島高速道路公社の理事長と意見を交わす会議が県庁で開かれました。
会議は非公開で行われましたが、湯崎知事は、終了後、報道陣の取材に対し、公社に対してトンネル工事について住民の安全・安心に配慮して進めるよう伝えたことを明らかにしました。
また、公社によりますと、松井市長は、「市にとってにぎわいを創出するうえで欠かすことができない都市基盤設備であり、早期完成に向けて取り組んでほしい」と述べたということです。
一方、21日の会議に先立って市民団体が公社を訪れ、工事の騒音や振動などの影響の原因を究明するよう申し入れました。