大規模買収事件 広島市議会の石橋議員に有罪判決 

4年前の参議院選挙をめぐって河井克行元法務大臣から現金を受け取った罪に問われた広島市議会の石橋竜史議員に対し、広島地方裁判所は罰金の有罪判決を言い渡しました。
判決が確定した場合、石橋議員は失職します。

広島市議会の石橋議員は、河井元大臣から妻の案里氏を当選させるための選挙運動の報酬と知りながら現金30万円を受け取ったとして、公職選挙法違反の罪に問われました。
裁判では石橋議員が買収の意図を認識していたかが争点となり、議員側は「現金は当選祝いとして受け取ったもので、買収の意図はなかった」と無罪を主張していました。
21日の判決で、広島地方裁判所の石井寛裁判長は、「議員は以前から元大臣の選挙に協力していて、参議院選挙まで2か月を切った時期にこれまでに渡されたことのない当選祝いの名目で現金を受け取っている。こうした状況からすると、選挙活動への協力を依頼する趣旨も含まれていることが議員の念頭にあったと強く推認できる」と指摘しました。
そのうえで、「選挙の公正さを直接侵害する犯行で、選挙犯罪の中では悪質で重い類型だ」として、罰金25万円と追徴金30万円を言い渡しました。
この判決が確定した場合、公民権が停止されて石橋議員は失職します。