産廃処理場から基準超の水検出 県が行政指導

三原市本郷町の産業廃棄物の埋め立て処分場から、水の汚れ具合を示す指標で基準値を超える浸透水が検出されていたことが広島県の検査でわかり、県は業者に対し、産業廃棄物の搬入や埋め立てを速やかに停止するよう行政指導を行いました。

三原市本郷町の山林では、東京の業者のJAB協同組合が産業廃棄物の最終処分場の建設を進めていて、一部はすでに操業しています。
この処分場について、県が6月、4か所で地下水などを検査した結果、処分場の北西部の浸透水で、水の汚れ具合を示す指標の「BOD」が、基準値の2.5倍を超えていたことがわかりました。
県は業者側にこの結果を通知し、産業廃棄物の搬入や埋め立てを速やかに停止した上で、原因と改善策の報告を求める行政指導を行ったということです。
この処分場をめぐっては、7月4日、広島地方裁判所が「生活環境の保全に適正な配慮がされていると判断するのは相当ではない」として、県による設置許可を取り消す判決を言い渡し、県が控訴するかどうかが注目されています。
行政指導を受けたことについて、JAB協同組合は「担当者がいないのでコメントできない」としています。