西日本豪雨5年を前に VRで土砂災害の恐ろしさ学ぶ 海田町

西日本豪雨の発生から5年になるのを前に、海田町の小学校では、VR=バーチャルリアリティーの技術を使って、土砂災害の恐ろしさや備えについて学ぶ授業が行われました。

この授業は、西日本豪雨で土砂災害が発生した現場の近くにある海田町の海田南小学校で4年生のおよそ100人を対象に行われました。
まず、広島県の担当者が▼県内は平地が少なく、土砂災害の危険がある場所が全国で1番多いことや、▼安全に避難するためにはあらかじめ危険な場所を知っておくことが大切であることを説明しました。
このあと、児童はVR=バーチャルリアリティーを活用した教材を使って、大雨で土砂災害が起きた状況を映像で疑似的に体験しました。
この映像は、広島大学の専門家が監修して県が作成したCGで、大量の水を含んだ土砂が樹木などを巻き込んで流れ出し、家が傾く様子などが映し出されています。
ゴーグルを装着して映像を見た児童たちは「助けて」などと声を出しながら土砂災害の恐ろしさを体感していました。
また、学校の近くにあり、西日本豪雨で崩れて工事で補強したのり面を見学しました。
授業に参加した男子児童は「ふだん学べないことを教えてもらえて、災害が起きた時に役立ちそうだと思いました」と話していました。
女子児童は「VRの映像を見て、すごく怖いと思いました。梅雨の時期で、いつ雨が降ってもおかしくないので、ひとりでも逃げられるようにしたいです」と話していました。
VRを活用したこの授業は今後、県内のほかの小中学校でも行われることになっています。