「福祉避難所」の開設訓練 高齢者や障害者を受け入れる

地震や大雨などの際に、高齢者や障害者といった特に配慮が必要な人を受け入れる「福祉避難所」を設ける手順を確認する訓練が21日、広島市安佐北区の福祉施設で行われました。

訓練は、脳性まひで電動車いすを利用している男性から、自宅の近くの川が氾濫するおそれがあるため、福祉避難所に避難したいという要請が安佐北区に入ったという想定で行われました。
男性の避難先として事前に登録されている区内の特別養護老人ホームでは、職員たちが施設の安全性を確認し、男性の受け入れが可能なことを区に報告しました。
男性が付き添いのヘルパーとともに、特別養護老人ホームに避難すると、職員たちは、男性を避難場所となるホールに案内し、ヘルパーが口頭で健康状態を確認していました。
また、男性が体調不良を訴えたという想定で、ベッドに案内する訓練も行いました。
訓練に参加した男性は「通常の避難所だとトイレも困るし、電動車いすも通れないので、こういった場所に避難できるとありがたいです」と話していました。
安佐北区地域起こし推進課の担当者は「避難者や施設とのやりとりを確認でき、有意義な訓練になった。有事の際に生かしたい」と話していました。