旧海軍施設「青山クラブ」の活用方法検討へ 呉

呉市は5年前に国から購入した旧海軍の施設について、有識者による会議を設けて活用方法を本格的に検討することになりました。

呉市幸町にある「青山クラブ」は明治36年に旧海軍の集会所として開設され、昭和11年に鉄筋コンクリート造に建て替えられました。
戦後は海上自衛隊の福利厚生施設として使われてきましたが、5年前に呉市がこの施設を含めた周辺一帯を国から購入しました。
この施設は市中心部の呉市立美術館や入船山記念館に隣接している一方で、「青山クラブ」の耐震対策だけでもおよそ1億6000万円の工事費がかかることや、施設の一部が土砂災害特別警戒区域内にあることなどが課題となっていました。
このため呉市は5月、都市計画の専門家や美術館の館長などが参加する会議を設け、施設の活用方法を検討することになりました。
座長を務める広島大学大学院の田中貴宏教授は「歴史や自然環境、立地など可能性のある場所ではないかという話が出た。コンセプトや必要な機能を決めていきたい」と話していました。
有識者会議は来年12月までに具体的な整備内容をとりまとめることにしています。