県庁談合 初公判で収賄側の主査が起訴内容の一部否認

県立高校の改修工事の入札をめぐり、業者側に予定価格を漏らした見返りにスポーツの観戦チケットを受け取ったなどとして、加重収賄などの罪に問われた県の主査の初公判が開かれ、主査は「チケットはもらったが、見返りだという認識はなかった」と述べて、起訴された内容の一部を否認しました。

県の建設産業課主査の曽根田英一被告(49)は、おととし行われた県立高校の改修工事についての一般競争入札で、土木建築業者「増岡組」の副部長だった島津江修被告(55)に工事の予定価格を漏らしたうえ、見返りとしておよそ12万円相当のスポーツの観戦チケットを受け取ったなどとして、加重収賄などの罪に問われています。
24日、広島地方裁判所で行われた初公判で、曽根田主査は「チケットをもらったという事実に間違いはないが、情報を漏らした見返りだという認識はなかった」などと述べて、起訴された内容の一部を否認しました。
冒頭陳述で検察は、「被告は別の工事を通して島津江被告と知り合い、5年ほど前からビール券やスポーツの観戦チケットを受け取っていた」などと主張しました。
また、贈賄などの罪に問われた島津江被告の裁判は、検察が懲役1年6か月を求刑して結審しました。