リハビリや再生医療の技術でウクライナ支援 広島大学など 

ロシアによる軍事侵攻で負傷したウクライナの市民の治療に、広島大学などのリハビリや再生医療の技術を生かすプロジェクトが始まることになり、10日会見が開かれました。

10日、広島市内で開かれた会見では、プロジェクトリーダーを務める広島大学の弓削類名誉教授らが参加しました。
このプロジェクトは、ウクライナの負傷者の治療をしているジョージアの医師団からの依頼を受けて東京のNGOが立ち上げたもので、広島大学や早稲田大学、国内の医療関連の企業などが参加します。
現地の医師団などによりますと、ウクライナでは銃やミサイル攻撃で頭部に外傷を受けた影響などで歩行が困難になっている人が多いということです。
このためプロジェクトでは、▽広島大学と早稲田大学が共同で開発した歩行補助装置などを送り、現地でリハビリができる仕組みを整えるほか、▽弓削教授らが研究している細胞治療などの技術を現地の医師たちに伝え、医療物資の支援も行うということです。
早ければ6月にも最初の物資を送り、支援を本格化させる予定です。
弓削名誉教授は、「私がふだん研究している脳卒中治療の知識をウクライナの支援に生かしていきたい」と話しました。