“芸備線は全線区で赤字” JR西日本が初めて示す

広島県と岡山県を結ぶJR芸備線について、2つの県がJR西日本に経営状況などの説明を求めるヒアリングが行われ、広島市近郊も含めてすべての線区で赤字となっていることが初めて示されました。

広島県と岡山県を走るJR芸備線は沿線の過疎化などで利用者の減少が続いていて、JR西日本は、沿線の自治体との検討会議で今後の路線のあり方を議論したいという姿勢を示しています。
10日は、広島市東区で広島と岡山の2つの県によるJRへの2回目のヒアリングが行われました。
JRは、新型コロナの感染拡大前となる2019年度までの3年間の平均の収支を示し、▼6つの線区の中で最も利用者が多い広島駅と広島市安佐北区の下深川駅の間でおよそ1億4000万円の赤字となっていることを初めて公表するなど、6つの線区すべてで赤字になっていると説明しました。
これに対して2つの県は、この3年間の平均の収支には2018年の西日本豪雨の対応も含まれていることから、▼平常時と災害時を分けて説明するよう要望したということです。
このほか、▼2020年度以降の収支を示して新型コロナが芸備線の収支にどのような影響を与えたかや▼広島県からは、新幹線や京阪神の在来線などすべての路線について収支を公表するよう求めたということです。