平和写真プロジェクト 広河隆一氏の写真展示取りやめ

平和をテーマに広島市で開かれる写真展で、主催する団体がフォトジャーナリストの広河隆一さんの作品の展示を取りやめたことが分かりました。
広河さんをめぐっては過去に、性暴力の問題が報じられていて、団体によりますと、抗議が相次いだことを受けた対応だということです。

写真展は広島などの写真家でつくる団体「平和写真プロジェクト」が主催して、4月4日から9日まで広島市の県立美術館のギャラリーで開き、およそ90人の作品を紹介することになっています。
この中では、チョルノービリ原発事故などの取材で知られるフォトジャーナリストの広河隆一さんが撮影したロシアによる軍事侵攻が続くウクライナの現状を伝える作品も紹介し、初日には本人による講演が予定されていました。
広河さんをめぐっては過去に、性暴力を受けたと複数の女性が訴えていると週刊誌が報じた経緯があり、主催団体によりますと、抗議の電話やメールが相次ぎ、これを受けて展示も講演も取りやめることを、26日、決めたということです。
ほかの写真家の作品は予定どおり展示するということです。
主催団体は、作品と個人の問題とは分けて考えていたとした上で、「ウクライナの惨状を知り、平和について考えてもらいたかったが残念だ」とコメントしています。