脳梗塞で損傷 神経細胞の再生を目指す臨床研究 広島大学

脳梗塞によって損傷した神経細胞の再生を目指して、広島大学の研究グループは、患者の頭蓋骨から取った特殊な細胞を培養し、その患者に投与する臨床研究を開始しました。

これは広島大学大学院医系科学研究科の堀江信貴教授らのグループが7日、会見を開いて発表しました。
症状が重い脳梗塞の患者には頭蓋骨を外す手術を行いますが、脳の神経細胞が損傷していると再生することは難しく、まひや言語障害といった後遺症が残ることがあります。
研究グループは、神経細胞の再生を目指し、頭蓋骨から取り出した特殊な細胞を培養し、その患者に戻す治療の臨床研究を、先月から広島大学病院の入院患者を対象に始めました。
この細胞は「間葉系幹細胞」と呼ばれ、神経細胞に変化して損傷した部位の修復につながる効果があるとされるほか、患者自身の細胞のため拒絶反応などは少ないということです。
研究グループでは、脳梗塞の発症から2、3か月目におよそ1億個の細胞を点滴で投与し、安全性や効果を確認することにしていて、来年末までに6人の患者を対象に実施したいとしています。
堀江教授は会見で「現在、後遺症に対する治療はリハビリテーションしかない。私たちがゴールとする社会復帰に、より多くの患者をつなげることができると信じている」と話していました。