在日韓国人の被爆者 イ・ジョングンさん死去

広島で被爆した在日韓国人2世で80歳を超えてからみずからの被爆体験を証言してきたイ・ジョングン(李鐘根)さんが30日、広島市内で亡くなりました。
93歳でした。

イ・ジョングンさんは家族が職を求めて朝鮮半島から日本に渡り、14歳で旧国鉄で働き始め、16歳の時に広島駅の近く、爆心地からおよそ1.8キロの地点で被爆しました。
そして戦後、在日コリアンは日本国籍ではなくなって差別が広がるようになり、イさんは国鉄を辞めざるをえず、その後も定職に就けなくなるなど厳しい時を過ごし、被爆者として、そして韓国人として「2重の差別」を経験しながら在日韓国人であることや被爆の体験を隠して生活を続けました。
そして、10年前、核兵器廃絶を目指すNGOの活動に参加したことをきっかけに本当の名前を名乗り、被爆から67年たって初めてみずからの体験を語りはじめ、その後、被爆証言者として核兵器の恐ろしさを訴え続けてきました。
また、韓国原爆被害者対策特別委員会の委員長を務め、8月6日の広島原爆の日に行われる総理大臣との面会で被爆者団体の代表の1人として要望を伝えてきました。
韓国総領事館によりますと、イさんはがんを患っていて、30日午前8時すぎ、広島市内の自宅で亡くなったということです。
93歳でした。